記事一覧

ローン完済までの総返済額は住宅価格を上回ることが多い

前項でふれた三つの要素のひとつだけにとらわれると、失敗することになりかねません。たとえば、価格が安いからと飛びついても、住宅ローン金利が高いと、逆効果になることがあります。4000万円の新築マンションを、全額住宅ローンで買うとすれば、金利2%、35年返済の毎月返済額は13万2505円。これが、価格が1割下がれば3600万円の借人れですみますから、毎月返済額は12万円を切って、11万9254円にダウンします。しかし、その時点で金利が1%上がって3%になっていると、毎月返済額は13万8546円と、4000万円、2%のときよりむしろ負担は重くなります。

逆のケースもあります。4000万円の物件が1割上がって4400万円になったとします。金利が2%で変わらなければ毎月返済額は14万5755円に増えますが、そのとき、金利が1%に下がっていると12万4205円になります。4000万円、金利2%のときより、返済負担は減るわけです。価格が1割変わるより、金利が1%変化するほうが影響が大きいことが分かります。金利は金利タイプによっても異なりますし、同じ金利タイプでも金融機関によって違ってきます。できるだけ金利の低い時期に、最も金利の低い金融機関のローンを探してマイホームを取得することが極めて重要といっていいでしょう。

図をご覧ください。これは、同じ借入額3000万円でも、金利によって返済負担にどれはどの差があるのかを示しています。金利1%であれば、毎月返済額は8万円台の半ばですみ、年間でも約102万円、35年間の総返済額は約3557万円ですみます。それが、金利2%になると、毎月返済額は10万円近くに増え、年間返済額は約119万円、35年間の総返済額は約4174万円。金利1%と比較すると、総返済額では実に617万円も多くなる計算です。

さらに金利3%になると、毎月返済額は11万円台の半ばで、金利1%に比べると3万円以上の増加。年間返済額は約139万円で、35年間の総返済額は約4849万円。金利1%と比較すると、何と1300万円近くも増えてしまうのです。金利の影響がいかに大きいか、一目瞭然でしょう。それだけに、自分でいろんな金融機関を当たり、より有利な住宅ローンを探すことがたいへん重要になります。1%でこんなに差があるということは、たとえ0・1%、0・2%の違いといっても馬鹿にはできません。自分自身で情報を集めて、一番有利なローンを見つける努力が極めて重要なのです。